出口の無い恋、終わりの無い音楽。
先日、ミュージックステーションにとっても久しぶりにMONDO GROSSOが出演するとのことで、首を長くして待ち楽しみしていた。だが放送当日、満島ひかりのボーカルとダンスのほうに引き込まれてしまった。最近の歌番組はカラオケみたいに歌詞がテロップで出ることが多いのだが、このと...
読書に目覚めさせてくれた先生と本。
小学六年生の時に担任になった先生は大学で哲学を専攻していて、職員室のデスクにも「サルトル」の新書が置かれている様な方だった。で、佇まいもなんか芥川龍之介に似ていた。 で、先生がある日、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を課題図書に出した。ご存じ、大泥棒のカンダタが、天国の仏様の計らい...
STOP MAKING SENSE!
前回、「潮騒」について書いた。で、三島由紀夫の作品といえば、忘れられない衝撃を受けた作品があるので、それについて書いておきたい。「春の雪」「奔馬」「暁の寺」「天人五衰」からなる「豊穣の海 四部作」 ~ 「天人五衰」は三島の遺稿でもある。...
小説家はいちばん書きたいことを隠して書く。
先日息子が二十歳になった。親子そろって五月生まれで、誕生日が近いのである。 八年前中学に入って間もないころ、彼は国語の先生から課題図書として三島由紀夫の「潮騒」を与えられた。ところが読んでも話の展開が当たり前すぎて、何の感慨も持てない、感想文が書けない、と、言ってきた。 ~...