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「君の名は。」 を二度観る。(2回目)

でも、今回の場合、この二冊の本を読めば、すべての疑問はカジュアルに氷解します。

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簡単に言うと、糸守町には過去何度か彗星が落下している。で、男女の入れ替わりは、今度こそ彗星落下の惨事から町を救う、という氏神様(=時間や関係を繰るモノ)の導きだったということです。だから、彗星落下事件をまだ知らない女の子と、知ってる三年後の男の子と交信させたのち、時間をプレイバックさせて町民を救うという。

更に、組紐や神楽、祝詞(申立)の意味するところを民俗学的に詳解したAnotherSide・・・の四章は、そのアニメ本チックな表紙デザインとはうらはらに圧巻な内容。

私は、この二冊を読み、「君の名は。」を再度映画館に観に行った。背景に関する知識を持って、再度「君の名は。」を観ると、一度目はあんなに前半と後半の展開に差を感じたのが、違和感なく一体のストーリーとして、自然に私の中に入ってきた。

見落としていたこと、意味が解らなかった語り、(サラリと流れる自販機前の「カフェ」、「繭五郎の大火」というネーミングに「可哀そう」という四葉、「形を消さないのが、宮水の使命」というお祖母ちゃんのセリフなどなど・・・)「あぁ、これ知らないでこの映画終えてたら勿体なかったな~。こだわって調べてよかった!」と思った次第。

さて最後に、「父親はなぜ娘の言う事を聞きいれて町民を避難させたのか??」

この映画には、東京と糸守町、都会の少年と田舎の少女、三年前と三年後、といういくつかの対比がありますが、もう一つ、「昔からの神事の形を守るを宮水家」と「妻の死をきっかけに、それらを否定して家を出て政治家になった父親」という対立軸がある。これはこのまま、お祖母ちゃん・娘と父親の対立と言う形で現在進行形。で、今回の彗星落下の予言というのは明らかに前者の世界の話で、父親はそれを受け入れようとしないのは当然である。しかし、父親もかつて宮水家の人間であり、前者の世界の人間だった。ここがヒント。

気になる方は本を読んでください。

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