MUSIC in the '80s ①:A kiss across the ocean ~ Culture Club LIVE 1983
80年代はMTVの時代でもあった。
音声多重によるステレオ放送開始、衛星放送による高画質・高音質化、ハイファイビデオや大型テレビの発売と普及、それらに伴いテレビとオーディオ機器のシステムアップが進み、"AudioVisual"という言葉が生まれた。
アメリカではミュージシャンのプロモーションビデオが量産されはじめ、MTVという24時間365日アーチストのプロモーションビデオをオンエアし続ける専門チャンネルが登場、日本でもテレビ神奈川で土曜の深夜、長時間にわたってこの"MTV"が放送されたりした。いきおい、アーチストやバンドもビジュアル系が増えていく。
ボーイジョージ率いるカルチャークラブ。見かけだけでは無く、歌も演奏も上手かった。しかも、カラフルでポップ。楽しくて切ない。このコンサートビデオ、レーザーディスクで何度も何度も観た。
今観ると、バンドにもファンにも、きゃり~ に代表される現代日本のカワイイカルチャーに近いものを感じる。(どうも、イギリスには日本と同様にアイドルというものを受け入れる土壌がある様だ。~ アメリカだったら、アイドル的なビジュアルやギミックよりも、歌や声、ダンススキルなどへの評価に重点が置かれる様に思う。ボーイジョージとマイケルジャクソンを比較すれば良くわかる。イギリスのアイドルと言えば他にも、ベイシティローラーズとか、最近だと、ワンダイレクションとか。ビートルズだってデビューしたときはアイドルだ。)
ボーイ・ジョージ ~ 残念ながら実物を観る事無く終わってしまったが、彼はロンドンのクラブのゲイカルチャーの中で生まれたアーチストですね。広告業界にいると、ときどきゲイの方と仕事をすることがある。一般に彼らはこころもちが優しく、神経が細やかで心遣いが行き届いている人が多い。よく気がつく分仕事にも厳しいけど、アーチストにありがちな「オレが、オレが」という自己主張や、前に出てくるような暑苦しさが無い。しっかりと役割をこなした上で、どこか静かにビジネスの進行を見守っている様な感じがある。ボーイジョージのサービス精神やクリエイティビティには、それと似たものを感じる。
以降、マイケルジャクソン、プリンス、デュランデュラン、A~haなど、サービス精神あふれたビジュアル系アーチストが続々活躍する時代が始まる。~80年代、MTVの時代が始まる。(来週以降、しばらく80年代のプロモーションビデオをメインに据えたお話を続けさせていただきます。~ 次回は、2/21 Sheila E. & Madonna 編)
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