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CICADA 木村さん ラストステージ

年明け13日に、CICADAの木村さんが脱退を発表した。そして31日、木村さんのラストステージを観に冬の金沢にやってきた。

CICADAのライブに通う様になって、最初に顔と名前を憶えてくれた。CDをもって”サインもらっていい??”と訊くと、”もちろんですよ~”と言って、メンバー全員に持ちまわってくれた。今回のアルバムの二曲目・スタインの、フュージョンの様に流れるベースフレーズがカッコよかった。真面目な分シャイなメンバーが多い中で、営業的な意味も含めて一番フロントに出ていた様に見えた。それもこれも、今日が最後である。

"それでも音楽やろうぜ!!ってなっちゃうのは色々な現状と環境を犠牲にするって事だと思う。そこには覚悟とか諦めとか必要で、全部の幸せを同時にゲットするのは、難しいんだよな。" ~ 木村さんの脱退発表に際して書かれた及川さんのブログ。 自分にも独立建築家を夢見ていた時代がある。身につまされた。

ポイントは「夢」だ。 ~ 木村さんは、今している仕事の延長上に、「起業」という音楽とはまた「別の夢」がある。もちろん、CICADAのメンバーも音楽を続けていく先に、ビッグなバンドになるという「夢」を描いている。双方が「夢」について真剣に考えて至った結果である。

WWWXでのワンマンライブの後、木村さんがメンバーに初めて脱退の話した。このとき、みんなすぐ理解してくれて、誰も"やめないで!"とは、言わなかったらしい。困ることも多々あるだろうに、木村さんの判断を信頼してわかってくれた・・・。木村さんはそれが何より嬉しかったと。

本当に"信頼関係"がないと出来ない事だ。真剣な"夢の重み"が分かっている人間同士の判断とふるまいだと思う。 -そういえばこの頃、何かあると人をたたく人間が増えてる気がするけど、自分が他者に対して勝手に持つ"期待"が肥大している一方で、それに見合っただけの"信頼関係"がないことが原因だと思う。不信感をもったままの期待は、ちょっとしたことで不安とパッシングを呼ぶ。- ~ 若いのに偉いな。なかなか出来ることではない。

"誰かの言葉に迷うよな、夢ならはじめから見ないさ"~"YES"の歌詞が今日はこころに沁みる。

本当にこのバンドのファンでよかった。

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