MUSIC in the '80s ③:恋人たちのためのROCK ~ SADE
まだ、六本木が辛うじて大人の街であり得てた頃、インクスティックというクラブがあった。
原宿ピテカントロプスなきあと、いわゆる「クラブ」というものを具現化していた数少ない場所。
わたしはそこで、SADEの初来日ライブを見るはずだったのだが仕事で行けず、その後スゴイいきおいで人気が上がっていき、チケットもどんどん取れにくくなり、そうなればなるほど、インクスティックのライブを逃した事が悔やまれた。カルチャークラブもそうだが、当時、ロンドン出身の人気バンドはクラブ出身というパターンがほとんどで、その意味ではSADEをクラブで聴く事自体に大きな意味があったのだ。とっても悔やまれる。
次に来日したときは、クラブクアトロ、中野サンプラザ(ともにチケット取れず)、その次の来日の横浜体育館で、舞台の上手真横のそれも二階という席をやっとのことで手に入れ、初めて実物を観た。
でっかい体育館で、ベースの人がちょっとはしゃぎ気味なライブだったけと、会場はカップルだらけで、ロンドンのクラブの雰囲気を少しは感じる事が出来た。
一歩間違うとムード歌謡になってしまいそうな曲だけど、ボーカルのSADE ADUのルックス・切なくクールな声質・雰囲気が、独特の世界を作り上げる。
ゆっくりと静かに盛り上がっていく、恋人たちのためのロック。
(次回は、3/6 "スタイリッシュとは、このこと" Jody Watley 編)
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