ピチカート・ワン

December 31, 2015

 

2001年のピチカートファイヴの解散後も、小西康陽は、作詞・作曲やプロデューサーとして能力を発揮、歳を取るにしたがって逆にどんどん洗練されていった。彼のこと知らなくても、「慎吾ママのおはロック」は知ってる人は多いと思う。

 

最近、ピチカート・ワンのクレジットでアルバムを出す様になった。かつてと違い、内省的な印象の曲が多い。時代の先端のセンスを理解して活躍してきた彼が、過ぎ去り、終わっていく時代(「いつまで、CDというパッケージで音楽を提供出来るのだろうか」)への感傷を表明している。

大勢で盛り上がるクラブDJであった小西康陽が、一人で聴くべきアルバム(=ピチカート・ワン)を出す。これは、絶対的なヒーロー不在の時代で、システムとして確立されたミュージックビジネスの世界で、その圧倒的音楽的ボキャブラリーとともに、遊び、活躍し続けてきた男が、今、自分は果たして何が残せるのか、と、自問した結果だと私は感じる。

 

当然、残したものは最後まで残らない運命にあるのが、ミュージックビジネスの世界である。残るのは、ひとりひとりの心の中。わたしは、心して、夜、彼のアルバムに耳を傾ける。

 

みなさま、良いお年を。

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