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OFFICE Bld.

一生懸命考えてアイディアを絞り出して、何日も徹夜して課題を提出するのだが、結果が今ひとつという状態に閉塞感を感じながら、つい大学三年の第三課題「事務所ビル」を迎える。三年で残す課題はあと二つ。

 

敷地は、青山骨董通り。

何か新機軸はないか、う~んと考えて「都 市 = 情報発信と経済活動のフィールド」という定義をしてみて、仮想クライアントのイメージとして当時飛ぶ鳥落とす勢いだった角川書店の角川春樹を想定。

 

「移ろいゆく流行に対応した、仮設的・イベント的な構え。鉄骨フレームによるメディア化した外皮に包まれた、ミラーカーテンウォールの存在感の希薄な事務所棟とイベントスペース」というコンセプトを思いつくと、急に身体が軽くなったような気がした。

 

評価は気にしないで、自分が美しいと思うモノをノビノビやろう。

 

そう決めて、製図にとりかかる。カラーインクによるCGの様な図面表現とコラージュで、精一杯のコンセプト表現に取り組む。

 

逆に、評価は上々になった。

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