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ART MUSEUM for Marini

いよいよ大学三年生。 2週間に一度の設計実習の課題提出に加え、「美術館」「小学校」「オフィスビル」「劇場」という四つの大きな課題をこなさなければならない。

 

この一年間の評価で、独立建築家への道を進むのか進まない(進めない)のか、ほとんど見極めることになる。 覚悟して臨む三年次。

 

二年の時の設計の評価が高かったので、勢い込んで取り組んだ第一課題「美術館」だったが平凡な評価しかもらえなかった。

 

お題はマリノ・マリーニというイタリアの彫刻家のための美術館。

 

垂直性のその強い作品を観たとき、教会建築の様な象徴的空間の中に天空へと伸びる作品たちを陳列した様が頭に浮かび、そのアイディアの一点突破でフィニッシュした。

 

企業博物館の計画などを実務で経験した今観ると、テーマ別の展示ストーリーに対応できない大味な大空間、収蔵庫・荷捌き所・燻蒸室といったバックヤード機能や資料室やスタジオといった研究機能が全然配慮されていないのは赤面の至りだが、改めて、デザイン的にも、もう少しやりようはあったのかな、と。

 

特に、特徴的な三次元局面による空間作りは、現実的な構法も検討・プレゼンテーションできてないことは致命的。

 

大味な印象は免れない。でも、アイディアは意外と気に入ってるのですが。

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